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この人にインタビュー

塩崎 裕美 さん

吉野熊野国立公園 大杉谷「栗谷小屋」の代表者

今日は、海山町中里から大台林道を28km、1時間30分ほど走り、大台ケ原・大杉谷への登山客の宿泊・休憩所として利用されている、粟谷小屋にやってきました。

Q.みえこ
塩崎さんにとっては、お住まいの海山町から山小屋まで、大台林道が通勤道路になるわけですが、天候の悪いときなどは大変でしょうねー。山小屋を管理されるようになって、何年になるのですか。
塩崎 裕美 さんの写真

山小屋の写真

新緑の写真
A.塩崎さん
スピードの出しすぎと、脇見さえしなければ大丈夫です。大台林道は、良く管理されていますから。粟谷小屋を3年前に林野庁から買取りましたが、それまで林野庁の尾鷲営林署と、海山物産で山小屋が開かれてから14年間管理に当ってきましたので、通算17年になります。
Q.みえこ
下界では新緑の季節ですが、ここは標高が高く、まだ春先という感じがします。山の四季は、すばらしいんでしょうねー。一番のお勧めは、いつ頃ですか。
A.塩崎さん
春の花の季節は、コブシ、ゴヨウツツジ、 シャクナゲと続き、夏は大杉谷の滝めぐり、秋は原生林の紅葉と、いずれも本当にすばらしいですよ。
特に、ブナ林は本州最南端にあり、そこから湧き出る水は最高です。
Q.みえこ
山小屋の管理は、大変だと思いますが、苦しかったこと、楽しかったこと、たくさんあると思いますが。
A.塩崎さん
毎年4月20日から11月20日までやっていますが、苦しかったことは、経営面かな。営利は二の次でやっていますから。楽しいことはたくさんあります。大台ケ原・大杉谷に登山する皆さんの不安を少しでも解消できるよう、お手伝いできること を生きがいにしています。予約制ですし詰めを解消し、楽しい夜の一時も登山の楽しみにしてほしいと思っています。
Q.みえこ
地球規模で、環境の変化が問題になっていますが、ここで何か感じられることはありますか。
山小屋の写真
A.塩崎さん
クマザサは数十年に一度、花が咲くと枯れると聞いていますが、2年前から花をつけずに枯れだしました。シカが増えて、タケノコを食べてしまうからという説もありますが、酸性雨か、雨量の減少か、何でだろうと思っています。
また、岩についている苔が少なくなってきました。これは、ここ3年雨量が10年前に比べて4分の1程度に減少しているからかなと思っています。日本で有数の降雨地域で、1回で500mmもの集中豪雨があっても、これではあまりにも少なすぎます。
Q.みえこ
下界で暮らす人たちに一言お願いします。
A.塩崎さん
あるお客さんと夢を語り合っているとき、地球温暖化防止にこの広大な森林・大自然が役立っているので、排気ガスを出す動力式発電機に替わって水力発電施設があればいいのに、また、おいしい水をみんなに飲んでもらいたいと話したら、なんと援助の申し出があり、昨年、水力発電施設と浄化槽が完成しました。自然は、守ることより、壊さないことが大事。
今までいろんなことがありましたが、たくさんの人と出会えて、続けてきて本当に良かったと思っています。何の特徴もない山小屋ですが、気軽に「おれの小屋」と、お客さんが言ってくれるのが一番うれしいです。もっとたくさんの人たちに、この大自然に接してほしいと思います。