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この人にインタビュー

谷藤 重美 さん

手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」

今日は、大台町高奈で手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」を主宰する木工家の谷藤重美さんをお訪ねました。  大台町高奈は、周囲を山に囲まれた静かなところで、谷藤さんは、そこで手づくり工房・ギャラリーを営んでいらっしゃいます。  また、谷藤さんは、木の家づくりを通じて山を守り育てる取り組みを行っている宮川産業振興協同組合にかかわっています。

Q.みえこ
ここで、手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」をオープンすることになったきっかけを教えて下さい。
谷藤さんの写真
A.谷藤さん
私は、大阪、名古屋などの都会で、コンピューター関係の仕事をしていましたが、年々、「自分でものづくりをしたい」との想いが強くなり、4年前からここで木工をしています。
Q.みえこ
木工作品の代表的なものをいくつかご紹介いただけますでしょうか。
手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」
A.谷藤さん
そうですね。杉原木の組木テーブルセット、ひのき原木のログベンチ、ひのきのポールハンガーなどがあります。
Q.みえこ
木の作品って、なんか暖かみがあっていいですよね。 (詳しくは、 http://www.okuise.net/をご覧ください。) 材料はどのようなもので、どこで入手するのですか。また、作品へのこだわりなどありましたら教えて下さい。
ひのき元木のログベンチ
A.谷藤さん
ご覧いただければわかるように、私の木工作品は、製材所で加工された材木を買ってきて作るのではなく、基本的に原木をそのまま使用しています。 宮川流域の山に入って、自分で杉やひのきを運んでくることが多いです。木の形そのままで作品に利用しています。きつつきの穴がある木や中が空洞になった木でも、工夫次第で面白いものができます。
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Q.みえこ
森林保全や環境のことについて、何かお考えがあればお伺いしたいのですが。
A.谷藤さん
私は、仕事柄よく山に入るので、今の森林の実状がよくわかります。間伐が適切にされていないため、日光が地面に届かず、雑木や草が生えていない森林をよく見かけます。そうすると、山にいた動物の食べ物がなくなって生態系が狂ったり、木の根が十分張らず災害に弱い森林になってしまいます。今、森林は大変なことになっていると感じます。
Q.みえこ
そのような想いから、谷藤さんもいろいろな活動に参加されているそうですね。
A.谷藤さん
何か私に出来ることがあればと思い、宮川流域案内人の講習を受けたり、ここでFSC(※下記参照)のパネル展をしたり、宮川産業振興協同組合にかかわったりしています。
Q.みえこ
今お話に出てきた、宮川産業振興協同組合とは、どのような団体なのですか。
A.谷藤さん
宮川村の木材を供給することで、村の木に使い道を与え、森の管理を推進することで、健康な生態系を取り戻したい。そんな願いから昨年(2004年)の夏に発足した「産直木造住宅供給」の組合です。
Q.みえこ
宮川産業振興協同組合の取り組みをもう少し具体的に教えていただけますか。
ロゴ:宮川清流の家
ロゴ:宮川清流の家
A.谷藤さん
宮川産業振興協同組合では、林業家、製材所の方、設計士、工務店の方などの一人ひとりが力を合わせて、「FSCの家」や「宮川清流の家」など、木の家づくりのお手伝いをしています。育った山も、製材した人の顔もわかる、安心素材の家づくりです。  このような取り組みの結果、国産材の需要が増えれば、森林の適切な管理もできるようになります。そして「木の家を建てることで、美しい川や豊かな森林が取り戻せる」ことをみなさんに知ってもらえれば嬉しいです。
Q.みえこ
木の家づくりで森林保全ができるって、すごいことですね。  でも、家を建てることは、一生のうちで何度もできることではないので、もっと手軽に宮川の自然と親しむことはできないんでしょうか。
ロゴ:宮川遊びの広場
ロゴ:宮川遊びの広場
A.谷藤さん
できますよ。 宮川産業振興協同組合では、「宮川遊びの広場」という企画も行っています。これは、街の方にまず宮川の森や川に会いに来ていただき、自然の恵みに直接触れていただく、そんな取り組みです。 森林アドバイザーの案内による山歩き・川遊び、バードウォッチング、渓流魚釣りのほか、石や木の実でのアートづくり、木工教室、山のツタでの籠づくりなど、季節ごとに様々な楽しいイベントを企画しています。 (詳しくは、http://www.miyagawa-made.com/をご覧ください。) 私は木工教室のアドバイザーとして、「宮川遊びの広場」に参加しています。ぜひとも、たくさんの方に参加していただき、宮川を第二のふるさとと思っていただければ、うれしいですね。
みえこ
うわー、本当に楽しそうですね。私も、ぜひ参加してみたいです。
本日は、木に関する色々な作品・展示物に囲まれながら、手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」主宰の谷藤さんに森づくりの重要性や宮川産業振興協同組合の取り組みなどのお話しをうかがいました。どうもありがとうございました。

〔参考〕※FSC認証とは
FSC(森林管理協議会)は、1993年にWWF(世界自然保護基金)などの環境団体や林業者、木材取引企業などによって組織された非営利の国際団体で、「環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも持続可能な森林管理」を推進することを目的としています。 林業者や加工業者がFSCの森林認証を受けるには、持続的に森林資源が収穫できるか、森林の自然環境が保全できているか、災害防止や地域社会への貢献ができているか、など、様々な条件を満たさなければなりません。 私たち一人ひとりが、FSC認証を受けた木材製品や建築資材を使用することで、森林の保全に貢献することができます。

【関連リンク】
手づくり工房・ギャラリー「奥伊勢」 http://www.okuise.net/
宮川産業振興協同組合 http://www.miyagawa-made.com/
WWFジャパン http://www.wwf.or.jp/index.htm