第3回:環境フロンティア部門独創的環境プロジェクト賞
株式会社オートセンターモリ エコワールド事業部
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代表取締役会長 |
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受賞者メッセージ
当社は1976年から自動車販売業を始めました。その後、一箇所で全てのことができるよう、車検・整備・板金・塗装までを備えた総合自動車業として拡大してきました。この間自動車の保有台数は増加する一方、自動車の不法投棄などが社会問題となっていました。自動車販売に携わるものとして、社会的責任、社会貢献の立場から創業25年目の節目にあたる2000年に自動車リサイクルを行うエコワールド事業部をスタートしました。
当事業部の最大の特徴は通常は重機を用いる解体処理を100%手作業によって行っていることです。それにより、より丁寧に部品を取り外し、リサイクル率を高めることができます。今回、これらの取組を評価していただき、「独創的環境プロジェクト賞」に選ばれたことを大変嬉しく、光栄に思います。今後も、「ゆりかごから墓場まで。そして墓場から全てをよみがえらせる」をモットーに事業に取り組んでいきたいと思います。
受賞理由
株式会社オートセンターモリ エコワールド事業部
(自動車完全リサイクルへの挑戦:三重県)
日本車は宝の山であり、捨てる部分はほとんどないという考えのもと、使用済み自動車のリサイクルに取り組み、ほぼ100%のリサイクルを実現。重機を用いずに、徹底した手作業により1人1車体制で自動車の解体処理を行う。
また、リサイクル商品の製造を社会福祉法人と共同で行うほか、「グリ−ンボックス」を取引先に設置し、不要部品を無償で回収、売り上げを交通遺児に寄付する取組も行うなど社会貢献活動にも積極的である。
環境経営の取り組み
環境経営の取組
当社の特徴 〜全ては「もったいない」の精神に基づく解体システム〜
解体(生産)
搬入される自動車は、通常見られるような重ね積みではなく、敷地内に平置きにしています。結果、ガラスの破片等が発生しにくく、クリーンな置場を保っています。ただし、その分置場の密度効率は落ちるので、解体(当社では生産と呼びます)は高回転を求められます。当社では、車検・整備の経験を生かし、徹底した工程時間の短縮をはかっています。解体処理される自動車は、前処理工程として、タイヤ・バッテリー等を外し、フロンガスを回収します。次に、エンジンオイルやミッションオイル、パワステオイル、不凍液、残存ガソリン・軽油等の廃液を抜き取ります(液抜き)。通常の解体現場では自然落下に頼るところが多く、どうしても若干廃液が残ってしまいます。当社では最新式の液抜き機を導入し、時間短縮と廃液の分別貯蔵を行っています。その結果、廃油再生業者に販売することが出来ます。液抜き工程を終えた自動車は11箇所ある解体ブースに運ばれます。ここでは一人一台のセル方式を採用し時間効率を上げています。また、当社では解体現場で通常使用される大型解体重機は使用せず、全て手作業で解体を行っています。月1000台規模の処理を全て手作業で分別を行っている業者は全国で当社しかありません。その結果、場内の粉塵・騒音などは最小限に抑えています。また、大型重機を使用するよりも精緻な解体を行うことができ、その分別種数は大型重機使用時の4倍近くの200品目に及びます。取り外した部品はそれぞれ、マテリアルリサイクルや中古部品として再利用されます。「もったいない」の精神に基づき、更に精緻な解体を行い、リサイクル率の向上、環境負荷の低減のために日々研究・営業活動を行っています。

販売・輸出
当社に搬入される車の中には、国内外でそのまま中古車として販売できるもの、板金等の加修を施す事により販売できるもの、事故車でもドア、ミラー、エンジン等を中古部品として販売できるものなど、スクラップにするには「もったいない」ものが多くあります。当社は長年の中古車販売の経験からそれらを適切に見分けることが出来ます。中古部品はネット販売等での業者販売のほかに、中古部品を専門に扱うグループ会社で一般顧客向けに販売します。また自社板金工場にてユーザーに説明の上、中古部品を利用しています。また、日本の中古車は海外でのニーズがあります。走行距離も少なく、丁寧に扱われている車が多いためです。当社では輸出業者に中古車やエンジン単体を販売しています。また当社では現在6組の海外バイヤーが敷地内の寮で生活しながら常駐しています。このため、常にバイヤーがその時々でニーズのある中古車輌や部品を購入できるようになっています。このようにして、資源の有効利用が行われていると言えます。
社会貢献活動
当社では、自動車リサイクルを通じた環境と福祉への貢献活動を行っております。
@:グリーンボックス
近年、産業廃棄物の処理費用高騰に伴い、山林への不法投棄が後を絶ちませんが、産業廃棄物も分別することで、マテリアルとしてリサイクルすることが出来ます。当社では、整備業者、中古車販売店等に「グリーンボックス」と名づけた金属製の箱を置き、不要自動車部品を無償回収しています。それを当社工場にて分別し、マテリアルとして販売しています。そして、その売上全額を県を通じて社会福祉事業に寄付しています。
A:エコチェア(シートと建築廃材の再利用)
当社に集まる使用済自動車の中には、外装や機能部品が壊れていても、まだ内装は美麗なものがあります。特に自動車のシートは人間工学に則ったデザインが施されており、通常の椅子としても再利用の価値は高いと判断しました。そこで、この自動車シートと家屋解体で排出される高品質の廃材を利用し椅子を製作しました。現在はその椅子の製作から販売までを民間身体障害者施設に委託しています。 自動車リサイクル事業にはまだまだ可能性があると考えています。当社では法令遵守・環境負荷の低減を理念に事業に取り組んでいきます。

| 当社方法 | 従来方法 | |
|---|---|---|
| 搬入 | ・商品車として1台ずつ平積みで保管 | ・解体用として2〜3台野積み |
| 液抜き | ・最新式液抜き機導入により早く確実に抜き取る・油水分離機により徹底した処理で油分99%抽出 | ・特にシステム化されておらず、自然落下 |
| 生産 | ・200品目近くを丁寧に手分別 | ・ニブラ(大型重機)により破砕・エンジン・ハーネス等50品目以下の再生 |
| 生産品の用途 | ・海外、国内中古部品・素材に戻す | ・製鋼原料がほとんど |
| ボランティア | ・グリーンボックスにより、廃棄部品を収集しその売上金を社会に還元する | |
| 生産品の流通 | ・社内での一貫した循環システム構築、ネット販売 | ・生産のみで社内循環がない |
| 車輌選定 | ・独自の目利きによる選定、海外輸出、オークション、業者販売 | ・多くが単一方法で全て解体車とされ、再利用されるシステムがない |
