第3回:環境経営部門環境経営優秀賞

株式会社リコー福井事業所

株式会社リコー福井事業所
渡辺 博 様

事業所名 株式会社リコー福井事業所
代表者名 渡辺 博
事業内容 OA用消耗品(サプライ製造)
事業所
所在地
福井県 坂井郡 坂井町 大味64字1番
連絡先
TEL
TEL   :0776-72-2700
FAX番号:0776-72-8220
設立年 1982年操業開始
従業員数 従業員数298人
資本金  
ホームページ http://www.ricoh.co.jp/fukui-plant/

受賞者メッセージ

私たちのリコー福井事業所は、美しい水田に囲まれた豊かな地域社会の中で事業活動を続けており、その最重要課題として環境保全活動を掲げ全員参加で取り組んできました。社員一人一人の自主的な活動が根付き、環境負荷低減や地域社会への貢献の成果は着実に広がっています。
 しかしながら、一年単位で環境負荷の目標値を立てて活動するようになって6年になりますが、昨年度は初めて年間の目標値を達成することが出来ませんでした。その原因は、当初の目標を立てた時の予測より生産量が増えたためです。多く生産できれば事業の業績は計画より良くなりますが、それに伴い発生する環境負荷の総量も計画を上回ってしまいました。改めて環境保全と経営の両立を目指す環境経営の難しさを考えさせられました。
 私たちは、「同じ量を作らせたら、世界で一番環境負荷の少ない事業所を目指していく」ことを、改めて決意させられた一年でありました。
 そのために、私たち一人一人の意識と行動を変え、「高い志で、足元の問題を、もっと速く」改善を進めて行かねばならないと思っております。

受賞理由

株式会社リコー福井事業所(福井県)

「同じ量を作らせたら世界で一番環境負荷の少ない事業所」を目指して、全員参加で環境保全活動に取り組む。汚染予防活動、省エネルギー活動、ごみゼロ、環境影響化学物質使用量削減等を環境の柱として効率良く物作りができるよう改善を進め、コストダウンにも繋げている。  特に、エネルギーの削減では巻紙工程分析やエネルギー監視システムを活用するとともに、コージェネレーションシステムの導入も予定しており、省エネルギーの取組に積極的である。
 廃棄物の削減においては、1998年のリサイクル100%達成後は、歩留まり向上や工程内再利用により廃棄物の発生そのものの削減にも取り組んでいる。
 また、従業員手作りのビオトープ゚を活用して年間300人を超える児童や親子対象の自然教室を開催するなど地域での環境保全活動に貢献している。

環境経営の取り組み

環境経営の取り組み

環境保全対策の実践内容としては、効率よく物作りができる改善により、少ない資源・エネルギー使用で環境負荷低減が出来、コストダウンにも繋げています。活動の柱と推進方法(活動の仕組み)の充実を図っています。

T.

汚染予防活動では、「騒音防止」「水質汚濁」「大気汚染の抑制」の観点で汚染予防装置などを設置し予防活動を展開しています。

U.

省エネルギー活動では1996年度には、エネルギーロスがどのくらいあるかを見るために構造図から改善テーマを上げ、テーマの難易度によって改善責任区を明らかにして省エネテーマを進めてきました。その後、ロスの見方が固定化しつつあり、新規テーマの発掘のためにも「ロスの見方を変える」必要があることがわかりました。そのために「あるべき姿」「メカニズム」「可視化」をキーワードに、MK分析(巻紙工程分析)手法を活用し、さらに2000年からは、設備ごとのエネルギー使用量をリアルタイムに情報が把握できるエネルギー監視システムを活用し、日常管理とエネルギーロス発掘に役立つ改善を進めています。こういったエネルギーロス改善を継続して実施してきましたが、物量増加による増エネが著しく、04年より工事を行っていたコージェネレーションシステムが7 月より稼動を開始します。

ガスエンジンの搬入風景

V.

ごみゼロは、廃棄物をリサイクルするだけの活動ではありません。いくらリサイクル100%実現しても、それが 大量リサイクルの上に成立していては、環境負荷の効果的削減にはつながらないからです。リコー福井事業所は、1998年のリサイクル100%達成以降、5R活動を通じて、まず廃棄物の発生抑制を主眼に、省資源活動を推進しています。
 また、廃棄物処理コストの面では、社内分別荷造コスト、収集運搬コスト、処理(リサイクル)コストがかかります。リサイクルのレベル向上を目指した反面、遠方業者での委託となりました。 リサイクルが進むに従って、リサイクル処理コストの上昇はもちろん、分別コストも増加し、遠方のリサイクル業者さんへの運搬コストも上昇していました。 また、2002年度から生産量が増加しておりそれに伴って廃棄物量も増加してきました。このままでは、2004年には2000年の1.5倍の廃棄物処理手数料がかかってしまいます。 2003年度の取り組みとして、廃棄物の売却化、近隣のリサイクル業者様への転換、圧縮梱包で一度に多くを運ぶことができる運搬の効率化を実施してきました。
その結果、廃棄物量増加による見込み手数料よりも28%削減ができました。
(2003年度実績)

W.

環境影響化学物質の使用量削減・排出量削減をあげ管理する数値にはリコーで設定した「環境影響評価係数」をかけたものを使用し管理しています.
X.その他、03年度からは用水の削減、用紙削減も新たに環境目標に加わり活動しております.これら全ての項目については、運営する組織体(環境保全委員会)により管理しています。
その他、経済的効果と環境保全効果を、環境会計というもので表しています。
あらゆる投資・経費についても、あらかじめ設定したコードを入力することで、環境にかかわったコストが判る様にしています。この様な環境経営の活動成果を年度毎に、環境会計集計DBを活用し、環境負荷とコスト効果の確認をしています。
 こういった活動には社内における環境コミュニケーションの充実が不可欠であり、特徴ある活動をしています。1983年から展開している8S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ・しっかり・しつこく・信じて)と、1987年より開始したTPM活動(全員参加の生産保全)が福井事業所のモチベーションの基盤になっており、何事にも「全員参加」、「自分たちで決めたことは守る」を活動の基準としています。そう言った体質が出来ているからこそ、環境保全委員会(運営組織)で決まったことは、すぐさま展開されます。また、判りにくかった事業所の基準などはIT/Sを活用し、従業員に判りやすく改善し、社内のコミュニケーションに役立てています。
 新入社員や、転入者には環境保全活動の意識づけとして「エコロジーロード」での環境導入教育を実施して来ました。配属後は、各課の業務に応じた環境教育が計画的に行われています。

ところが、新たに気付いたこととして、社員の意識の持ち方によって、同じ活動でもその  成果が大きく異なってくることがわかりました。つまり、社員一人ひとりの意識レベルでの啓発が重要なのです。この気付きを受けて、2002年度以降は、改めて事業所の社員全員を対象とした「自覚教育」を重点実施することになりました。各職場ごとに全員が参加できるよう毎期説明会を実施しています。

毎期全社員に行う環境教育

また、これまでの実績を生かして社外へ向けて環境コミュニケーションを展開しています。外部コミュニケーションでは、近隣住民との情報交換会・工場見学はもちろんのこと、お客様案内による情報開示・事業所のホームページによる情報開示・環境報告書(サイトレポート)の発行に加え、県のISOネットワーク参画、環境講演・出展協力など産・官・学のパートナーシップに積極的に参加しています。その他従業員手作りのビオトープを利用して、年間300名を超える園児や児童または親子対象に自然教室を開催し、直接自然に触れることを通して自然との共生の必要性を理解し、環境保全の意識を持ってもらえるような活動で地域へのお役立ちを図っています。

ビオトープを使った自然教室

  

地元中学校 学校ISO活動の支援


環境講演(すいたシニア大学)