第3回:環境経営部門環境経営パール大賞
シャープ株式会社亀山工場
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写真は町田 勝彦 様 |
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受賞者メッセージ
地球環境問題は人類の英知を結集して解決すべき最重要課題であり、この解決のため持続可能な発展を実現する新たな社会システムの構築が強く求められています。
このような時代の要請に応えるべく、新しいライフスタイルを創造する商品を創出し、社会に貢献することが、「誠意と創意」を経営の礎とする当社の使命であると考えております。
2004年、当社は一層の環境配慮型商品の創出に取り組み、「環境先進企業」を目指すことを中期目標として掲げました。
この目標を達成するために、「地球環境保全や生活環境の向上に貢献する技術」や「環境負荷を低減させる技術」を「スーパーグリーンテクノロジー」と位置づけ、開発強化を図ります。また、環境に配慮した「グリーンデバイス」の開発を進め、環境配慮性に
優れた「スーパーグリーンプロダクト」の創出に取り組みます。
さらに、工場についても高いレベルの環境性能を追求し、環境負荷の低減のみならず、地域や自然との共生も視野に入れた「スーパーグリーンファクトリー」を実現していきます。その第1号として、世界で初めて液晶パネルの生産から液晶テレビの組立てまでを一貫生産する亀山工場が、2004年1月から稼動しています。亀山工場は、コ・ジェネレーション設備の導入によるCO2排出量の大幅削減、工程排水の100%循環利用など、環境保全技術を集大成した最先端の工場です。
今回、「日本環境経営大賞」(環境経営パール大賞)を戴いたことを励みに、“温暖化負荷ゼロ企業”の実現を目指して参ります。
受賞理由
シャープ株式会社亀山工場(三重県)
液晶パネルから液晶テレビの組立まで一貫生産する世界初の垂直統合型工場であり、同社の環境保全基準をクリアした「スーパーグリーンファクトリー」第1号工場。「スーパーグリーンテクノロジー」(環境配慮技術)の開発や従来の環境配慮性をはるかに上回る「スーパーグリーンプロダクト」(環境配慮商品)の創出を進めている。また、製造工程排水の100%リサイクル、LNGコージェネレーションシステム、太陽光発電など徹底した環境配慮を行う。基幹産業の生産拠点の海外移転が続くなか、生産ノウハウのブラックボックス化により国際競争に打ち勝つように設計された国内製造業復権のシンボル的存在でもある。
環境経営の取り組み
亀山工場は、大型液晶テレビ“AQUOS”を製造する工場です。 この工場は、世界で初めて液晶パネルの生産から液晶テレビの組み立てまでを一貫生産することで、開発設計・生産の高効率化、生産リードタイムの短縮を図るほか、輸送用梱包材の削減や輸送車両からのCO2や排気ガスの排出を低減しています。
また、工場の設計段階から環境アセスメントを実施し、生産活動にともなう環境負荷を限りなく低減した“スーパーグリーンファクトリー” 第一号の工場です。
以下に亀山工場の環境対策の一部をご紹介します。
工程排水の100%リサイクル
液晶製造では洗浄のため、多量の水を使用します。水資源保護と外部環境への排出リスク防止のために製造工程からの1 日9000 トンもの排水を全て回収し処理を行った後、洗浄用水として再度製造工程に戻しており、河川へは一切放流をしておりません。
また排水処理の過程(生物処理)で発生する悪臭についても自然の浄化作用を最大限に生かした生物脱臭装置を設置して、悪臭が出ないよう配慮しています。
![]() 水処理施設 |
![]() 生物脱臭装置の微生物の棲家(ピートモス) |
コ・ジェネレーションシステムの採用
亀山工場では、ガスエンジン4台によるコジェネレーションシステムを採用し、工場の総使用電力の1/3 に相当する12000kW を発電しています。発電の際に発生する廃熱は、冷暖房や給湯に利用することでエネルギーの高効率利用を可能にしています。
これにより同じ電力量を火力発電した場合と比べ、年間で約30000t の二酸化炭素排出量を削減しています。
太陽光発電設備の設置
工場正面には“AQUOS”をかたどった太陽光発電設備を設置しています。
年間の発電量は約33000kWh で、工場内の照明や動力の一部として利用されています。
地球温暖化防止に貢献するため、自然エネルギーの利用に積極的に取組み、今後も設置容量の拡大を検討しています。
超電導システムの導入
落雷などの影響による一般電力の電圧低下への対策として、瞬低補償装置(5000kW )を導入して電圧低下の被害に備えています。
このシステムは、超電導コイルにエネルギーを蓄えるため、従来の鉛電池等を使用した方式と比較して変換効率が良く、省スペースで半永久的に使用でき廃棄物も発生しない環境性能に優れたシステムです。
ゼロエミッションの推進
液晶製造では多種類の廃棄物が発生します。ゼロミッションの推進パネルの材料であるガラスをはじめ、工程で使用する薬品の廃液や水処理の過程で発生する脱水汚泥等があります。
亀山工場ではこれらの産業廃棄物の再資源化を推進しています。
例えば、リンを含む廃酸は肥料原料に、汚泥は地盤改良材に、液晶入りガラスはセメント材料、素ガラスは路盤材として再利用されています。
これらの取組みにより、工場稼動当初から最終埋立処分量ゼロを継続しています。
環境配慮型商品(液晶テレビ)
主要基板に無鉛はんだ、キャビネットにノンハロゲン樹脂、鋼板やビス・ナット類には六価クロムメッキを廃止した材料等を採用するなど、廃棄・焼却時にも有害物質を発生させないよう、環境に配慮した部品・部材で構成されています。
また、原材料や梱包材に再生材を使用するなど、リサイクルにも積極的に取り組んでいます。

- 一貫生産体制によるメリット、各種環境保全システムの導入により、工場建設用地として伐採した面積の約125倍のCO2吸収量に相当する約33000tのCO2を年間で削減しております。


