第4回:環境価値創造部門環境連携賞
特定非営利活動法人 アサザ基金
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アサザ基金代表理事 飯島 博 氏 |
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日本電気株式会社 環境推進部 |
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受賞理由
NECの技術力と、アサザ基金の地域資源をネットワーク化するノウハウ、また両者対等のパートナーシップの認識が、水源地保全システム構築、さらには流域環境モニタリングシステムの共同開発まで発展したビジネスモデル。NEC社員の環境意識啓発のフィールドをアサザ基金が提供することで両者の目的が一致し、連携が機能的・継続的に行われている好事例。
NPO側からの事業革新、技術開発の提案を企業側は柔軟に受け入れ、また企業側の社員自身の環境意識の向上や一人ひとりの中での環境価値創造という姿勢も感じる。地域における環境文化の創造に向けたNPO、地域、企業の協働の新しいビジネスモデルとして全国への波及効果が期待できる。
環境経営の取り組み
水質汚濁が深刻な霞ケ浦・北浦においては、上流から下流までを一体のものとして捉えた流域管理の実現が急務です。流域に分散して無数に存在する水源地・谷津田の荒廃は著しく、その保全再生は特に重要な課題です。日本電気株式会社(以下、NEC)とNPO法人アサザ基金(以下、アサザ基金)は環境保全と地域活性化を一体のものとして進めることで、流域単位での水源地保全システムの構築を目指しています。本取組は、米作りから酒作りまでの工程を、NECとアサザ基金で運営する事務局が年間イベントとして企画、NEC社員に参加の機会を提供しました。収穫した酒米は地元の酒造会社で仕込み、イベント参加社員や取引先へ配布します。地元の資源や人脈、産業を生かし、循環を意識した事業運営を行うことで地域や地場産業の活性化も図っています。この取組によって、流域の荒廃谷津田の保全再生が実現しました(茨城県石岡市)。現地に環境モニタリング装置を設置しての “ITを活用した流域環境モニタリングシステムの共同開発”も、谷津田の保全再生過程を把握し、今後同様の取組を行う際の指針とする目的で、並行実施しています。
NECの技術力とアサザ基金の地域資源をネットワークするノウハウ、互いの良さを引き出しあいながら個々の目的を果たす協働によって、「100年後にトキが舞う霞ケ浦・北浦」の実現に向けた水源地保全システム地域モデルを具現化しています。このモデルが、流域に多数存在する荒廃谷津田の保全再生の牽引役となることを願っています。
成果
NECの目的「自然体験によって社員の環境意識を啓発したい」に対し、2004年度本取組に参加した人数は延べ644名と予想を上回るものでした。事後アンケートからも期待以上の意識向上が見られ(エコエクセレンス=“環境意識が高く行動も伴っている層”が2003年度24.2%から2004年度 42.2%へ)、2005年度のイベント参加者数は、1000名に達しました。
この取組を通してアサザ基金とNECは、互いにイーブンパートナーであるとの認識が生まれ、流域環境モニタリングシステム共同開発を行うに至りました。その実証結果は愛・地球博に活かされました。NEC(事務局、参加社員)、アサザ基金、地場産業や地域の方々など、本取組に関わる各主体の目的は別ですが、協働の場を同じくすることで、その目的を達成、上回る成果を得ました。一番の成果はこのように多様な主体が協働で行う水源地再生モデルを具現化できたことです。
霞ケ浦・北浦流域に無数に存在する荒廃谷津田の保全再生は、従来の問題解決型の取組によっては実現できませんでしたが、このような価値創造型の取組を元にビジネスモデルを確立し、流域各地に取組を広げることで、流域全体を視野に入れた自然再生に取り組んで参ります。




